宅建ライブ講座 第7回

【問 1】 AはBから借り入れた3,000万円の担保として、A所有の甲建物と乙建物に抵当権設定登記をした。抵出権設定後に、AはCからも2,000万円を借り受けることとし、 A所有の乙建物のみに抵当権設定登記を行った。
この場合における次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。 なお、本問に記載のない利害関係人は考慮しないものとする。

1. Aが債務を弁済することなく、抵当権が実行され、先順位抵当権者Bが甲・乙建物を同時に競売し、甲建物は 5,000万円、乙建物は1,000万円で売却された場合、後順位抵当権者 Cは乙建物の売却額1,000万円全額について優先弁済を受ける権利を有する。

 

2. Aが債務を弁済することなく、抵当権が実行され、先順位抵当権者Bが乙建物のみを競売し、3,000万円で売却された場合、後順位抵当権者であるCは、優先弁済を受けることはできない。

 

3. 甲建物の存在する丙土地も A所有であり、甲建物のみが競売された場合、新所有者は他人の土地に根拠なく建物が存在するために、建物を収去しなければならない。

 

4. 債権者Cの抵当権設定後に、乙建物についてAとの間で貸貸借契約を締結したDがいた場合、 Dはその賃借権を登記し、さらにBとCがその賃貸借に対抗力を与えることについて同意の登記をすれば、賃借権をBとCに対抗することができる。

 

【問 2】 Aには、婚姻中のBとの間の子CとDがおり、 Dは既に婚姻しており、嫡出子Eがいたところ、 Dは2019年4月1日に死亡した。
他方、 AにはBとの婚姻中にF女との間で生まれ認知した婚外子Gがいる。
Aが2019年4月2日に死亡した場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、 正しいものはどれか。

1. Aが死亡した場合の法定相続分は、Bが2分の1、CとEが5分の1.Gが10分の1である。

 

2. Aが生前、 A所有の全財産についてGに相続させる旨の遺言をしており、その遺言をG自身が破棄していたことが明らかになった場合、Gは当然に相続資格を失う。

 

3. Aの死亡当時、債務超過に陥っていたBは、Aに積極財産があることを知りながら、相続放棄の意思表示を行った場合、Bの相続放棄は詐害行為取消権の対象となる。

 

4. Eが相続放棄を家庭裁判所に申し出た場合、 その意思表示はたとえ民法915条1項の期間内であっても、撤回することはできないが、Eが制限行為能力者であることを理由にその法定代理人が取り消すことはできる。

 

【問 3】 Aが居住用の甲建物を所有する目的で、 Bから乙土地を賃借した場合に関する次の記述のうち、借地借家法の規定及び判例によれば、 正しいものはどれか。なお、Aは借地権登記を備えていないものとする。

1. 乙土地上にA所有の甲建物が存在した状態で、AB間の借地権の存続期間を30年とする借地権設定契約が更新なく満了した場合に、「必ず建物を収去して土地を明け渡す」旨の特約をあらかじめ定められていた場合、 Aは甲建物を収去し、土地を明け渡さなければならない。

 

2. AB間の借地契約の存続期間を口頭で20年と設定した場合は、その期間は30年とされるが、期間を50年と設定した場合には、定期借地権の設定がなされたものとみなされる。

 

3. 借地権の存続期間満了前に、A所有の甲建物が滅失したため、Aが建物を再築した場合、再築した建物が借地権の残りの期間を超えて存続するような建物であった場合には、更新を待たずに、Bの承諾を得て、借地権の期間を延長させることができる。

 

4. AB 間の借地権設定契約後に、Bが乙土地をCに売却した場合、Aは甲建物の登記があればCに対抗することができるが、BC間の売買契約締結時に乙土地上にA所有の甲建物が滅失し存在しない場合には、いかなる場合でもAはCに借地権の効力を対抗できない。

 

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